北海道におけるオリエンタル系ユリの高品質、抑制栽培技術

摘要

北海道におけるオリエンタル系ユリの作付けはこの10年ほどの間に著しく増加し、平成10年度の栽培面稗は約43hで、本道切り花生産における主要品目に成長した。 この背景として、輸入球頒の隔離検疫廃止や為替レートの変軌による低価格化などにより球根の購入が容易になったことや抑制栽培の普及が挙げられる。抑制栽培は夏秋期から冬にかけて採花する作型で、特に夏の高温時期を経過する場合は冷涼地に有利な作型であり、本道における主要な作型となっている。しかし2年連続して異常な高温に見舞われ、北海道でも高温対策は重要課題になっている。 また、ここ数年のうちに南半球産球根の流通が本格的に開始されて夏場にも新鮮球根が供給されるなど、新たな展開も予想される。 ここではオリエンタル系ユリの品種特性および高温対策などの品質改膏技術を中心に、当センターにおける抑制栽培に関するいくつかの知見を紹介する。