日本ゼオン、前期営業益3．1％増～販売増加も価格差や為替が影響

摘要

日本ゼオンの2017年3月期営業利益は、前年度比3.1％増の308億円、売上高は2.7％減の2，876億円と減収増益だった。エラストマー素材、高機能材料ともに販売を伸ばしたー方、石油樹脂や熱可塑性樹脂、中·小型ディスプレイ向けフイルムなどの売価下落がマイ ナス要因となったほか、為替のマイナス影響も受けた。しかし営業利益は、期後半からの ブタジエン価格急騰に伴う合成ゴム在庫の売価期ズレにより利益が膨らみ、全社利益のプ ラスに繋がった。当期純利益は前年度比28．1％増の232億円と過去最高を記録。但しこれは、前期に海外子会社で特損計上がなかったことや、投資減税等による支払い減少といった一時的要因によるものであり、2018年3月期はこれより縮小すると見込んでいる。