化学業界、新ステージへ始動～業界の景色変わるか－各社目指す方向へ邁進／方向性分かつ一年に－

摘要

2016年は新中期経営計画をスタートさセる企業が10社を超えるほか、精製·石化を問わず、もう一段踏み込んだ再編が見込まれるなど、様々な面でターニングポイントとなりそうだ。国内の化学メーカー各社は、2010年代前半にリーマンショックや東日本大震災を受けて大幅な業績落ち込みに直面。体質強化や事業ポートフォリオの組み直し、不採算輸出からの撤退などに精力的に取り組んだ。その結果、2015年は努力が実を結び、為替に助けられた側面もあつたものの、過去最高レベルの業績を達成する企業が続出した。さて、束の間のブレークタイムを満喫したところで、2016年は次なる飛躍に向けた仕込みを進める一年になりそうだ。永きにわたり利益率の低さを指摘されてきた国内の化学各社だが、近年の急速な経済グローバル化のなかで、世界共通に評価される指標を目標に据えるなど、一段違うステージに立ち始めた。