早期大腸癌に対する内視鏡的治療の適応(治療前診断と摘除法の選択：EMRかESDか)

摘要

2012年4月に大腸の内視鏡的粘膜下層剥離 術(endoscopic submucosal dissection: ESD)が 保険適用となり（表1)，徐々に一般化しつつあ る.一方，大腸では胃や食道と異なり早期癌 以外に良性の腺腫性病変が多く存在し，サイズ が大きく分割切除になっても内視鏡的粘膜切除 術(vendoscopic mucosal resection: EMR)で十分 根治可能な病変も多いためEMRとESDのすみ 分けは重要であり，そのためには正確な術前診断が要求される.