2ヵ月ぶりの上昇個人消費は持ち直し

摘要

関東経済産業局管内の経済動向によると、個人消費は、消費増税前の駆け込み需要がみられたことなどにより、大型小売店販売額は各品目で前年同月を大幅に上回ったほか、生産活動は、国内景気の回復傾向を背景に持ち直しの動きが続いている。雇用情勢は、関連する指標の多くで回復が続いているなど、総じてみると管内経済は、持ち直している。景気の先行き判断DIが大きく低下していることなどから、今後については、消費増税に伴う経済変動を注視する必要がある。鉱工業生産活動では、プラスチック製品工業、その他工業等の6業種で生産減となったものの、電気機械工業、情報通信機械工業、化学工業（除医薬品）等の12業種で増加したことから、鉱工業生産指数は2カ月ぶりの上昇となった。消費増税前の駆け込み需要に伴う生産の増加はピークを過ぎ、その反動による生産の減少が見受けられるものの、国内景気が回復傾向にあることに加え、2月の大雪の影響により一部で停滞した生産を挽回する動きもあり、総じてみれば生産は持ち直しの動きが続いている。今後については、消費増税後の反動による経済変動を引き続き注視する必要がある。大型小売店販売額は、3カ月連続で前年同月を上回った。消費増税前の駆け込み需要がみられたことに加え、百貨店では引き続き高額品等の「その他の商品」が好調であり、スーパーも主力の「飲食料品」が好調だった。コンビニエンスストア販売額は、13カ月連続で前年同月を上回った。乗用車新規登録台数（軽乗用車の新規販売台数を含む）は、新型車の好調が続いたうえ、消費増税前の駆け込み需要もあったことなどから、7カ月連続で前年を上回った。景気の現状判断DI（家計動向関連）は大幅に上昇し、横ばいを示す50を上回ったものの、先行き判断DI（家計動向関連）は、3カ月連続の低下となった。雇用情勢有効求人倍率は2カ月連続で上昇し、新規求人倍率も4カ月連続で前月を上回った。また、南関東の完全失業率も、前年同月から4カ月連続の改善となった。新規求人数では引き続き「サービス業（他に分類されないもの）」や「製造業」等、多くの業種で前年を上回るなど、多くの指標で回復が続いており、雇用情勢は回復している。