今後3年以内に1.4倍に製造業·サービス業が多数

摘要

帝国データバンクは、海外進出に対する企業の意識調査結果を発表した。調査対象は全国2万2955社で、有効回答企業数は1万0467社（回答率45.6％）。それによると、2011年度に海外進出した企業が1028社あり、一方、今後2年～3年の間で予定·検討している企業が1430社あった。その内訳では、製造業やサービス業で多く、とくに「精密機械、医療機械·器具製造」では約3割となり全51業種中1位を占めている。海外進出を決定する際には、「良質で安価な労働力の確保」を挙げる企業が3659社で最多となった。一方、海外進出の意向がある企業では、進出先や近隣国需要の拡大とともに日系企業の進出実績も重視している。海外進出するきっかけについて、国内市場が縮小すると見込まれることと同時に、新たな事業の展開を図るために進出するという前向きなきっかけも多く、両者が海外進出の二大理由となっている。海外事業を行なううえでの障害·課題として、「文化·商習慣の違い」や「法規制·制度の違い」を挙げる企業がいずれも3割を超えている。行政には「法規制·制度調査支援」が3578社で最多となり、海外進出の意向がある企業では半数近くに達し、行政の支援に対する期待は大きいとまとめている。