難治性心不全に対する診療アプローチ

摘要

近年，高齢社会を迎え心不全患者は増加傾向に あり，入退院を繰り返しながら患者?家族ともに 身体的?精神的?経済的に疲弊していくことをみ る機会も臨床現場では増えている.その一方で， 在院日数，医療コスト面からの病院経営への締め 付けは厳しく，多くの慢性心不全患者を長期に抱 える臨床病院は経営的に不利な状況にある.今 後，末期心不全の在宅医療も視野に入れ，心不全， 循環器の専門?非専門を問わず，多職種の介入が 必要となってくる.そのためには従来型の心不全 の専門スタッフによる多職種介入を行う一方で， 非専門職にもわかりやすく，簡便に使用できるシ ステム構築が望まれる.