触る分散仮想博物館における適応型表示制御のための情報ファイルの事前送信制御方式の性能評価

摘要

本報告では，触覚·聴覚·視覚メディアを扱うアプリケーションである触る分散仮想博物館において，触れる展示オブジェクトの情報ファイルの事前送信制御方式を検討し，実験により，その有効性を検証する．事前送信制御方式は，適応型表示制御のためにLoD制御方式と一緒に用いられ，ネットワーク負荷に応じて，情報ファイルの送信要求時点を変更することによって，展示オブジェクトを表示するときの応答特性とメディアの出力品質の改善を可能とする．本報告では，ネットワーク負荷推定のために，情報ファイルの一部をプローブパケットとして送信する方法を提案する．そして，実験により，事前送信制御方式を含む3方式の性能比較を行い，提案のネットワーク負荷推定方法を用いた事前送信制御方式により，展示オブジェクトの平均表示切替時間か小さくなることを示す．