個別部品て組み立てて動作原理から設計法まてを理解するPLL周波数シンセサイザの設計法徹底解説：第8回 電圧制御発振器VCOの設計／製作 その4－コイルとバラクタのモデリング

摘要

前回（第7回，2006年9月号）からは，200M±20MHzVCOの設計法を解説しています．VCOではLC共振を利用しています．VCOで共振周波数を決めているキー·パーツのLとCは，コイルとバラクタ（可変容量ダイオード）です．第5回で説明したように，実際のコイルやコンデンサには寄生成分が存在し，特性を悪化させます．コイルには，直列抵抗と並列容量が存在して，理想コイルとみなせる周波数が限られます．バラクタは半導体なので，高周波に使う一般的なコンデンサよりも直列抵抗が大きくなりがちです．発振回路のキー·パーツでありながら，この二つは理想と大きく違う素子なのです．