本稿では,一般に部屋の戸境壁として使用されている乾式二重壁に周波数選択板(Frequency Selective Surface:FSS)を装荷した際の屋内における無線LAN通信環境を評価した.まず,無線LANの周波数帯である2.4GHz帯で動作するFSS装荷型乾式二重壁を設計した.そして,レイトレース法によりFSS装荷型乾式二重壁を戸境壁とした部屋の信号対干渉電力比(Signal to Interference power Ratio:SIR)分布を解析した.その結果,FSS装荷型乾式二重壁により従来のFSS未装荷の乾式二重壁と比べて,ビット誤り率が10~(-3)以下となるSIR値の場所率は最大41%向上した.
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