蹄固め検知機能付きコンクリートの充填検知システム--コンクリー卜の充填確認と同時に，締固め度合を判定することで良質なコンクリートを保証する

摘要

良質なコンクリート構造物を施工するには，鉄筋など埋設物の周囲や型枠の隅々までコンクリートの充填状況を確認しながら，打込み·締固めを行うことが重要である。過密配筋や狭陰箇所などでは打込み·締固めが不十分となることが想定され，コンクリートが打ち込まれた状況の目視確認が難しい場合には末充填などの欠陥が生じるおそれがある。東洋建設(株)は，まず充填不良を確実になくすため，曙ブレーキ工業(株)と「コンクリート充填検知システム」（商品名『ジュ「テンダー』）を共同開発し，2003年6月より曙ブレーキ工業(株)から総合建設会社や検査会社等への販売を行ってきた。このシステムは，振動デバイスに接触した物質（コンクリート，水，空気）を瞬時に識別，すなわちコンクリートの充填検知が可能であるため，コンクリートだけでなくグラウトの充填確認にも幅広く利用されている。