ワイヤ放電加工用高性能ワイヤ電極の開発に関する研究（第4報）－ワイヤ表面の高抵抗層が放電加工特性に及ぼす影響

摘要

これまでの加工特性評価実験において，同じ仕様のワイヤであっても大気中に長時間放置し表面が酸化しているワイヤと購入直後のものとではその加工特性が異なることを確認している．また，生産現場においてはワイヤ表面の酸化は加工性能を変化させることが経験的に知られている．そこで，本研究では，まずワイヤの表面酸化が加工特性にどのような影響を及ぼすのかについて調査を行った．また，ワイヤ表面に高抵抗層が存在することで加工特性が向上するのではないかとの推測の下で，ワイヤ表面に高抵抗層を設けたワイヤ電極を試作し，それがワイヤ放電加工特性に及ぼす影響について検討を行なった．