豊かな文化遺産と変われない社会--インドの歴史と建築を巡って/第3回　バンガロール周辺の建築物を巡る

摘要

11月2日から5日まで4日間SEWC2007国際会議に参加した合い間を縫って視察した、バンガロールとマイソールの街や建築物について報告する。日常業務の慌しさや論文発表の準備を言い訳にして、私はほとんど予備知識を持たないままインドに入った。 ただ会議が行われるバンガロールは、インドで第3位の人口をもつ大都市であり、標高920mの高地で庭園都市と呼ばれ、世界の注目が集まるIT産業の街だと聞いていた(図1)。 SEWCが開催された五つ星アショックホテルでは、毎日カレーという食事以外は日本のホテルとさほど変わらなかった。