触媒的カルボニル-オレフィンメタセシス反応

摘要

カルボニル-オレフィンメタセシス反応（式1）は，カルボニル化合物とオレフィンから新たな炭素-炭素二重結合を構築する魅力的な手法である。しかしながら，遷移金属触媒を用いたオレフィンメタセシス反応と比較すると，その報告例は圧倒的に少ない。さらに，それらの反応は，光照射や化学量論量の遷移金属錯体，プレンス テッド酸，あるいはルイス酸の添加を必要とする。また，出発原料の多量化や生成物からの逆反応がしばしば副反応として起こる点も問題である。