C重油販売量前年比2割の伸び

摘要

8月の石油製品需要は燃料油合計16,320千klで前年比0.9％の増加となった。前年8月が記録的な猛暑だったことでガソリン，軽油は前年割れを余儀なくされたが，東日本大震災の影響で電力の重油の受入れが伸びたC重油が前年比2割増と大きく伸び，製品全体を引っ張った。油種別には，ガソリンが2.1％減，ナフサが4.4％増，ジェットが5.6％減，灯油が14.5％減，軽油が3.6％減，A重油が7.8％減，C重油が22.2％増となり，C重油の他ではナフサもプラスとなっている。一方，8月の原油処理量（精製業者分）は17,459千klで前年比95.0％。東日本大震災が発生した3月から減処理が続いている。8月の製油所の稼働率は76.7％で，前月比4.5ポイントのアップ，前年比3.7ポイントのダウン。また，製品生産は16,589千klで前年比2.7％の減産。ナフサ，灯油，C重油が前年比増産，その他油種は減産で，ガソリンは二桁近い大幅減産となった。製品輸入は3,543千kl。ガソリンが前年比3.5倍の高水準。輸出は2,858千klで，前年比15.7％の減少。以上の結果，8月末の燃料油在庫は12,517千kl（流通在庫は含まず）で，月間875千klの増加となった。前年同月末比105.8％となり，3カ月連続して前年レベルを上回っている。灯油在庫は月間426千klの増加で3,014千kl。300万klの大台に乗せ，前年同月末比130.9％の高水準。