「ガソリンスタンドにおける 価格表示の適正化ガイドライン」

摘要

会員価格やプリペイドカード価格のみを表示するSSの「多重表示」に消費者からクレームが寄せられ，問題化している件で，全石連はこのほど今年4月から検討してきた「ガソリンスタンドにおける価格表示の適正化ガイドライン」を定めた。同ガイドラインは，公正取引委員会との事前協議のもと作成したもので，景表法の有利誤認につながるような不明瞭な多重価格表示を改善することや，簡潔でわかりやすい価格表示とするよう組合員に求めたもの。全石連では冊子化して全国石高に送付するほか，元売や大手商社等にもこれを提示して協力要請を行うなど，ガイドラインの実効性を上げていく方針。資源エネルギー庁も先頃行った元売ヒアリングで，元売各社に対しこのガイドラインを販売子会社や系列特約店に遵守させるよう指導を行った。背景には，SS業界の過当競争が横たわるこの間題，強制力を持たない「自主規制」とはいえ，業界の信頼回復と品格向上のためには，すべてのSSが遵守徹底することが求められる。