ピークアウトするガソリン需要燃料油全体でも年率1.1％の減少予測

摘要

資源エネルギー庁は3月26日，総合資源エネルギー調査会石油分科会石油部会の石油市場動向調査委員会を開催し，石油製品需要想定検討会の各ワーキンググループがとりまとめた平成16～20年度石油製品需要見通しを了承した。 資源エネルギー庁ではこの見通しをもとに，5月中旬をめどに備蓄義務目標を定める。 ·饯欷摔瑜毪龋?5年度の燃料油需要見込みは，東電原子力発電所停止の影響が長引いたことで，電力C重油の需要が引き続き増加したため，全体では前年度比0.6％の微減にとどまり2億4,140万kl。 16年度は，灯油が暖冬の反動から増加が見込まれた一方，ガソリン伸び率の鈍化や軽油需要の減少継続，更には原発運転開始に伴う電力Cの激減見通しなどから，15年度比2.7％減の2億3,498万klと見込まれた。 17年度以降も軽油とC重油の需要減少から，15～20年度では年率1.1％のペースで減少が進む。 　 石油業界にとっては，エース格のガソリン需要が15年度0.7％，16年度0.8％，15～20年度で年率0.5％の低成長に切り替わるのが，何といっても痛手。 とりあえず「減少予測」は回避されたが，ガソリン需要のピークアウトは「量から質」への転換を促すことにつながるだろうか。