酸化ガリウム光触媒を用いたメタン水蒸気改質反応における熱的活性化機構

摘要

酸化ガリウムによる光触媒的メタン水蒸気改質反応の反応速度は、低温域では反応温度の上昇にともなって増加し、高温域では反応温度によらず一定であった．低温域では生成速度のアレニウスプロットは直線となり，熱的活性化エネルギーは通常の水蒸気改質反応の値よりもかなり小さくなった（10kJ mol~(-1)程度）．熱的活性化エネルギーは照射光量，触媒の結晶子径，助触媒の状態によって大きく変化した．熱エネルギーは主に半導体内部や半導体と助触媒の接合界面におけるキャリアの移動を補助していると考えられた．