ネットワークレイヤとアプリケーションレイヤ連携によるモビリティ制御方式の検討

摘要

モバイルIPでは、モバイルノード(MN)が移動先のアドレス(Care-of Address:CoA)をホームエージェント(HA)へ登録することでIPモビリティを実現している。 しかし、MN宛てのパケットはHA経由でMN に着信するため、通信経路が冗長となる。 また、アプリケーションレイヤのモビリティ制御プロトコルであるSIP では、通信相手端末(CN) -MN間の通信セッションは端末が存在するネットワレークのIPアドレスを用いて確立される。 従って、通信経路は最適となるが、MNが移動してIPアドレスを変更した場合、通信セッションが切断される。本稿では、ネットワークレイヤのモビリティ制御方式であるモバイルIPとアプリケーションレイヤのモビリティ制御方式であるSIPを連携させることで、冗長経路の削減と通信セッション継続を同時に実現するモビリティ制御方式を提案し、その適用効果について検討する。