ハンドオフを考慮しない環境における予約スロット付ランダムアクセスのための優先度制御方式の提案

摘要

近年，モバイル端末の急速な増加によりモバイル通信を利用するユーザが増え，様々なサービスが提供され，ネットワークトラフィックが増大してきている．このため，スケーラブルな輪輳制御方式が要求されており，このため著者らは既に優先度を考慮に入れたランダムアクセスに適用可能な輻輳制御方式を提案している．本論文では，本方式を予約スロットへのランダムなアクセスに適用し，トラフィックの変化に柔軟に対応できる制御を行うことを目的とする．その第一段階として，ハンドオフ制御を考慮しない環境を対象とし，高優先度通信として音声パケットを，低優先度通信としてデータパケットを割り当てた場合の優先度制御方式を提案する．最後にシミュレーション実験を行い，音声及びデータ通信における品質を評価することで本方式の妥当性を検証する．