建設機械の最新排出ガス規制と対応について：建設機械の排出ガス規制と当社の取り組み－新世代環境対応型エンジン「ACERT」

摘要

近年、地球環境保護、生活環境保護を目的とした大気汚染防止に関する社会的要請は、一層の高まりを見せており、大気汚染の原因である窒素酸化物(NO{sub}x)や粒子状物質(PM)等を含むエンジン排出ガスには、厳しい規制が課されるようになった。 一部の大都市地域のトラック、バス等の排出ガスに基準が設けられている、「自動車NO{sub}x·PM法」はその一例として挙げられる。オフロード特殊自動車である建設機械も例外ではなく、2005年5月17日の衆議院本会議で「特定特殊自動車排ガス規制等に関する法律」が全会一致で可決、成立した。 これにより、ディーゼルエンジンを搭載した公道を走行しない建設機械·農業機械等の排出ガスに対しても、法規制（以下、オフロード法）が課されることになった。 この法律に基づき実施される排出ガス規制では、国土交通省の直轄工事における使用規制であったこれまでの第1次、第2次規制を上回る、より厳しい基準値が課せられる。 また、国土交通省では、排出ガス規制対応車両の普及促進を目的に、独自にオフロード法の指定を受ける以前に製造·販売された車両に対する第3次規制の指定制度を実施する。 このような状況下で建設機械メーカ各社は、厳しい規制に対応できるクリーンなエンジン、建設機械の研究·開発に取り組んでいる。 ここでは、2006年に開始が予定されている排出ガスオフロード法に対する弊社の取り組みについてその概要を紹介する。