フルードパワーの挑戦：携帯空圧源'Dry Ice Power Cell'によるウェアラブルフルードパワーの新たな展開

摘要

著者らは、ウェアラブルフルードパワーをより現実的なものにするため、軽量小型で容量がなるべく大きい携帯型の空圧源の検討を進め、それに最も適すると思われる炭酸ガスの三重点での相変化を利用した携帯空圧源"Dry Ice Power Cell"の開発を行った。 この携帯空圧源は炭酸ガスの三重点を利用しているため、大げさな制御は何も行うことなく0.42MPaの一定圧力のガスを放出できる。 出力するガス圧力が一定であることは空圧源として非常に有利な点であり、またその一定圧力が0.42MPa（つまり4.2気圧）であることは、ウェアラブルフルードパワーの駆動圧力として、大きすぎず小さすぎず丁度良いレベルと考えられる。 本稿ではまず、この携帯空圧源について説明し、つぎにそれを用いたウェアラブルフルードパワーの新しい展開について、様々な事例をもとに解説する。