解像度と露出時間の異なる画像を用いた高時空間解像度画像の生成

摘要

デジタルスチルカメラなみの空間解像度を持つ動画撮像を民生機器で実現するために，高解像度低フレームレート動画像と低解像度高フレームレート動画像を同一視点·同一視野で同期撮像し，これら二種類の動画像を用いて高解像度高フレームレート動画像を生成する手法を提案する．本研究では，高解像度低フレームレート動画像の露出時間をフレーム間隔に合わせて長く設定し，時間平均された画像を撮像する．また，生成画像に対する入力画像の劣化過程，および生成画像の各画素と時空間近傍画素との輝度の拘束条件を設定し，条件を満たす画像を生成する．実験では，露出時間を長く設定することで，PSNR (Peak Signal to Noise Ratio)が向上することを確認した．また，露出時間を長くすることで，生成画像の画質のフレーム間変動が抑えられ，動き境界領域などにおいて画質が改善した例を示す．