ものづくり日本と、日本のものづくりを支える加工技術の技術革新－今までの60年、これからの60年

摘要

このうち工作機械技術についてみれば、約60 年前（1952年）に発明されたNC（数値制御）技術が最も大きく貢献していることに疑う余地はないであろう。同時に、工作機械の精度や剛性などハードウェア技術の絶え間ない技術の向上が今日の優れた加工技術の基盤となっている。切削工具について見れば、1962年に開発された超硬合金工具の製造技術である高圧焼結技術の格段の進歩によって、各種超硬合金、セラミック、cBN、焼結ダイヤモンド工具など新たな工具材料が次々と開発され、さらにCVD（化学的蒸着法）、PVD（物理的蒸着法）に代表される各種のコーティング技術の進歩が大きく貢献している。以下、具体的な例について紹介したい。