肝腫瘍焼灼用竃り針状電極の配置と温度分布

摘要

肝腫瘍の治療に専用の高周波（約460kHz）電気焼灼器が使われるようになった（ラジオ波焼灼療法radiofrequency ablation）．この治療は，メス先電極（1本～10本）を肝臓の腫瘍に留置し1A程度の電流を長時間加え，ジュール熱により目的組織を焼灼する．患者に印加する全エネルギーが大きいため，治療中，患者の異常な体温上昇や対極板装着部での熱傷の危険性がある．そこで，効率よくエネルギーを印加できる電極配置を求めるため，モノポーラとバイポーラをシミュレーションし，電極周囲の温度分布を求める．