周産期に進行性脳梗塞にて発症し両側頭蓋外内血行再建術を 行ったもやもや病合併妊娠の1例

摘要

もやもや病は両側内頚動脈終末部，前および中大脳動脈近位部が進行性に狭窄?閉塞し，その付 近に異常血管網の発達を認める原因不明の疾患である.もやもや病の男女比は1：1.8と女性に多く，その発症年齢は10歳以下を中心とする若年 型と30?40歳を中心とする成人型の二峰性を示 す，近年のmagnetic resonance imaging (MRI)/ magnetic resonance angiograpny (MRA)なとの非 侵襲的な診断技術の向上により，もやもや病と の診断がなされた患者が妊娠?出産を経験する機 会も稀ではなくなってきている.