僕と花の 幸せ時間:第13回万年青茂る我が家

摘要

我が家の裏庭にはご先祖様が遠い昔に植えた紅白の梅が育っています。僕が小さい頃にはきれいに咲いていたのですが、最近はちよつと花の数が減っています。原因は、僕が小学生の頃に建てられた離れの陰になってしまったからです。ところが、日陰の裏庭になってしまったそこで、青々と茂り始めた植物がいます。万年青です。梅の株元に置かれた庭石の間に植えられていました。万年青は丈夫な植物で、日なたでも日陰でもよく育ちますが、日に当たりすぎると、どうも葉の緑が薄くなつたり、葉が傷みやすくなつたりします。我が家の万年青は日陰になったことでみずみずしい大きな葉を伸び伸びと広げ、さらに冬になると、その美しい緑の葉の間に赤い実をのぞかせるのでした。ただ、梅の木は3本ありますが、万年青が植えられていたのはそのうちの一力所だけ。美しく茂る万年青を見て、僕はもつとあちこちに、せめてすベての梅の株元にあの美しい葉と実が見られたら、なんてステキだろ、つと考えました。