エコー信号における高次高調波を用いるスペックルノイズの軽減法について－2次元モデルによる理論的解析

摘要

生体内部の非線形伝搬時に発生する高次の高調波成分を用いてスペックルノイズを低減する手法を考案した．本手法を実現するためには，広帯域な受信系を必要とする．そこで，超音波プローブの送受波トランスデューサを分離して，受波用としてPVDFを用いて広帯域化を実現した．この送受分離プローブによって本手法の有効性を検討したところ良好にスペックルノイズを低減した．そこで，本稿では，非線形効果を用いたスペックルノイズ低減法について2次元モデルを用いて理論的に検討したので報告する．