国際規格に見る列車制御情報の基本論理（下）

摘要

IEC／TC9での鉄道に関する国際規格に，列車伝送系TCN（Train Communication Network）規格「IEC61375シリーズ」があり，この中で10本を越える規格が審議されてきた．TCNの主目的は，伝送系による列車制御のインターオペラビリティの確保にあり，世界中の列車に標準的に適用可能な方式として規定されている．そのため，列車制御に必要な基本的要素を押えており，列車制御の標準的な方法を捉えるのに有用であると考えられる．ここではその内でも中心的な要素といえる，①列車の編成構成，②列車の分割·併合，③安全性データの伝送，④列車制御の論理構造，についてその基本的考え方を紹介したい．