JR東日本E353系特急形直流電車（量産先行車）の概要（1）

摘要

本稿で紹介するE353系は，中央本線に投入される特急形車両としてはE257系以来，約13年ぶりとなる車両であり，JR東日本の在来線特急車両としては，初めてとなる空気ばね式車体傾斜方式を採用している．空気ばね式車体傾斜方式を採用することにより，曲線の連続する中央本線においてE351系相当の曲線通過速度を予定している．また，両先頭車など走行時に動揺が比較的大きくなる車両には動揺防止装置を搭載して乗り心地の向上を図っている他，改良型ハンドル形電動車いす対応の大型トイレ，多目的室および車いす対応の腰掛の設置などお体の不自由なお客さまにも安心してご利用いただけるようにバリアフリー対応の設備を充実させている．