製品機能をアップさせる二次加工技術－接合·融着·多層化技術を中心に：高分子材料の接合·融着について－高分子材料が接合することの本質

摘要

ここで示したように接合つまり接着の本質は，かなり難しく現在でもわからないことが多い．これは，高分子自身の性質が完全に理解されていないことにもよるし，接着の機構自身が多岐にわたるということにもよる．このような状況での記述であったことから，言い訳にもなるが，雑駁な説明となったことを読者の方々にお詫びしたい．次回以降の執筆者にはその分野の専門家にお願いしてあり，それぞれの講座は読者にとって有益な内容となることは言うまでもない．この第1回の説明が，今後の講座を読み進めていくための，参考になれば幸いである．もちろん，接合自身の本質が未だに明らかにされていないことから執筆者によって解釈·見解が異なることもままあるはずである．また，ノウハウ的な面もあり，技術的な理解が難しい点もある．それには，本講座を読み進めることにより読者自身の考えをもって接していただきたい．プラスチック成形加工分野の発展に寄与されることを期待している．