地域と大学生の交流について考える: 水産大学校、村おこし会と蓋井島の取り組みから

摘要

今、水産大学校には私が所属する水産流通経 営学科の学生を中心とした地域ボランティア活動同好会、村おこし会がある。村おこし会は2009年に発足し、今年で活動5年目に入った, 発足のきっかけは学生たちが漁業地区の祭で神 輿を担ぐ手伝いをしたことだ。ちょうど私が水 産大学校に着任した頃、研究室に一本の電話が 入った。山口県下関市にある山口県漁協彦島支 店から、「航海安全、大漁祈願祭で毎年、神輿 担ぎをしているが、漁業者が年々高齢化し、重 たい神輿を担いで集落を練り歩くことが難しく なった。せめて軽トラックに神輿を乗せて集落を回ろうかと思ったが、それでは神様もがつか りするだろう。だから、学生たちに助っ人を頼 めないか」との依頼だった。ほ1この後もこう した依頼がたくさんあり、その度に学生たちに 声かけをしていた。その様子をみていた学生の 一人が「自分たちが思っていたよりも地域から の依頼が多いようなので、僕たちが依頼を受け るようなグループを作ってみたい」と呼びかけ 人となり、村おこし会を結成した。現在も代替わりをしながらも約15人が名前を連ねている。 5代目リーダーは2年生の女子学生が引き受け ている。