ユーザのサービス利用時間帯を考慮した仮想マシン·ディスク領域の割当に関する一方式の検討

摘要

保守·運用コスト削減のためにリソース集約効率を上げて設備を効率的に利用する事は、かねてからインフラ基盤の保有者にとっては、重要な一課題であった。近年クラウドサービスの普及により、多数のユーザが必要な仮想リソースを仮想基盤上から取得してサービス構築ができるようになり、設備の効率的な利用がより重要性を増してきた。また、ユーザが取得した仮想リソースは仮想基盤上で他のユーザのリソースと共存されるため、ユーザ側では、リソースの競合によるサービス処理遅延等による性能劣化が懸念される。さらに、ユーザが取得した仮想リソースは利用時間に応じて利用料金が増加するサービス料金形態が主流であり、ユーザ側にとってコスト面の負担も大きい。こうした両者の課題を解決するため、本稿ではユーザのサービス利用時間帯を考慮して、サービスを構成する仮想マシンやそのディスク領域を効率的に仮想基盤上に割り当てる一手法を提案する。評価にてマス·法人向けの複数種類のクラウドサービスを仮想基盤上に収容する環境を想定し、我々の提案手法にてサービス品質を担保しつつ、既存手法に比べ稼動する物理サーバ·ストレージの台数をそれぞれ4.2～49.7％、21.4％削減できることを確認した。