静止気象衛星の赤外データを利用した黄砂監視プロダクトの開発

摘要

気象衛星センターでは静止気象衛星MTSAT－1Rの赤外1-2データを使用して、黄砂が飛来している領域を算出する黄砂監視プロダクトを開発した。 黄砂監視プロダクトの算出アルゴリズムは、赤外窓領域での宕朝抄粒子の光学特性に基づいたスプリットウインドウ法を基本にしている。 黄砂に関連する従来の気象衛星センタープロダクトと異なり、黄砂監視プロダクトでは夜間、及び陸域についてもデータを算出することが可能である。 黄砂監視プロダクトの有効性を確認するため、2006年4月の顕著な黄砂現象時について算出結果と地上観潮を比較した。 その結果、黄砂監視プロダクトは黄砂域をよく捉えており、昼夜を問わずその動きを捉えることができ、黄砂の実況監視に有効であることが確かめられた。 なお、黄砂監視プロダクトは2006年2月より毎時作成され、データを気象庁地球環境·海洋部環境気象管理官に提供している。