地盤傾斜計による斜面の長期観測

摘要

地盤傾斜計による地すべり観測の方法は，土木研究所で開発され，幼年期の地すべりでも，その発生の可能性を予測することができるとされている1）2）。 一般に地盤の傾斜変動は，気温変化降雨潮汐地震地盤沈降及び隆起などによって発生し，特に前3老は常時地盤に影響を与えているものであり，これを基底変動量と呼んでいる3）。 この基底変動量は，過去の調査結果では，大略丘陵地で日平均3砂以内，山地で5～6秒内外と推定されている3）。 したがって，これを上回る変動量が観測された場合には，地すべりその他の影響を受けていると考えることができる.