2007年台風9号により群馬県で発生した大規模地すべり

摘要

台風9号に伴う2007年9月5日からの集中豪雨により，稲含山観測所において遵続雨量595mm，最大日雨量353mm（9月6日）と群馬県では近年まれな降雨量が記録された（図－1参照）。 この集中豪雨により，群馬県甘楽町秋畑（内久保）地区において，9月7日の夜から8日の未明の間に斜面長約400m，幅約120mにおよぶ大規模地すべりが発生した。 地すべり斜面の全景を写真－1に示す。 現地踏査の結果，当地区は過去にも大きく滑勤したものと判断され，現在みられるような地すべり地形が形成されていた。 大滑動後は，しばらく安定していたと思われるが，今回の集中豪雨により水位が急激に上昇し地すべり滑動に至ったものと考えられる.