有機·無機材料を均一に複合、実用製法開発凝集体を事前に調製、樹脂との混合時に壊して分散手間かかる表面改質不要、機能素材開発に生かす

摘要

名古屋大学大学院工学研究科の棚橋満助事らは、有機·無機ナノコンポジット（ナノ複合材料）の実用的な製法を開発した。 凝集しやすいシリカのナノ粒子を凝集させず、疎水性樹脂や親水性樹脂に均一に分散できる。回避したい無機ナノ粒子の凝集体を事前に作り、有機の原料と一緒にかき混ぜる際に凝集体をばらばらに散りばめるという"逆転の発想"による成果。 従来のように粒子表面を改質して凝集を防ぐ手間がかからず、材料の汎用性もある。生体を模倣する材料など機能的な複合材料の開発に生かせそうだ。