炭材内装熱間成型ブリケットのガス化反応に及ぼす雰囲気ガスと温度の影響

摘要

この炭材内装熱間成型ブリケットの高炉使用に向けて高炉条件下での還元挙動などを明らかにするために基礎的な研究が精力的に実施されている。 高炉条件下で炭材内装熱間成型ブリケットを使用すると，還元反応の開始温度が低下し，高温側で還元速度が急激に上昇する。 また高炉熱保存帯温度が低下し，COガス利用率が上昇するため還元材比低減の可能性があることが明らかになっている。 しかしながら，いずれの研究においても炭材のガス化反応についてはほとんど言及されていない。特に，高炉熱保存帯でガス化せずに残留した炭素は高炉融着帯での浸炭反応に大きく影響を与えると考えられるが，高炉熱保存帯以降での炭材の残留量については明確になっていない。 そこで，本研究では炭材内装熱間成型ブリケットの高炉使用を想定し，炭材のガス化反応に及ぼす温度と雰囲気ガスの影響に関して基礎的な検討を行い，温度と雰囲気ガス組成を考慮した炭材内装熱間成型ブリケットのガス化反応速度式を求め，高炉条件下でのガス化反応速度の推定を試みた。