バイオマス焼却設備導入による省エネ

摘要

当事業所は，製紙·印刷加工·紙器の3つの工場からなり，事業所内の産業廃棄物はロータリーキルンで処理し，炭化物として外部再利用していた。ロータリーキルンは廃熱回収しておらず，またダイオキシン対策で排ガスの二次燃焼設備を追加したものの設置後30 年弱と老朽化が進みエネルギー効率や処理量が低下していた。そこで事業所内の可燃性廃棄物の燃料化と廃熱回収によるエネルギー効率向上を目的にバイオマス焼却設備（ボイラ）を導入した。蒸気として廃熱回収することで自家発電用ボイラの蒸気を減少させ，燃料であるLNGの使用量を大幅に削減した。併せてロータリーキルンの排ガスの二次燃焼設備で常時使用していた灯油も，バイオマス焼却設備では立ち上げと停止時以外ほぼ使用しなくなり，灯油の使用量も削減した。