産学連携で高付加価値電波吸収体を開発

摘要

最近、携帯電話や自動車レーダー、高速道路の自動料金収受システム（ETC）など電波を使う分野が広がってきました。こういった電波環境の中で電波吸収体が注目を集めるようになってきています。例えば、生体に関しても、今の携帯電話では頭に電波が吸収されることが心配されています。"電波"をキーワードとした電波応用機材·吸収材·シールド奉れそれから人体影響などの研究が必要になってきたのです。 私が大学院にいた1980年頃は、「環境電磁工学がこれから大切になる」ということが言われ始めた時代です。 学会の中でも、環境電磁工学研究会ができていました。 それは電波規制とかノイズ規制という形で法律化されたことによります。 ある商品を出荷する際には、法で定められた規制よりもノイズレベルを小さくしなければ売ってはいけないという法律ができました。ちょうど大学院にいたときに、社会的ニーズのある学問が始まったので、指導教官の清水康敬先生の勧めもあり、「これはいいかな」ということで始めた研究です。