最新　工業触媒動向 第13回　超深度脱硫触媒

摘要

燃料油の脱硫技術は大気汚染公害防止に大きく貢献してきた。工場廃ガスに含まれている亜硫酸ガスはアルカリ洗浄などにより廃ガスから除去されていたが、石油燃料では、脱硫触媒により脱硫された軽質油と重質油の混合による脱硫（間接脱硫）が行われ、現在は、常圧残油や減圧残油も含めてすべて脱硫触媒による直接脱硫が行われている。軽油中の硫黄は1970年代0．5％含有していたが、1992年から0．2％とされ、1997年からは0．05％（500ppm）以下にする深度脱硫が行われた。2005年からさらに0．005％（50ppm）に低減され、現在では10ppm以下に低減した超深度脱硫が行われている。