3次元開口合成アレイ検査装置Matrixeyeの橋梁鋼床版検査への適用

摘要

高度経済成長期に建設された橋梁（きょうりょう）の老朽化が進むなか，点検手法の高度化と効率化が課題となっている。東芝は，一般財団法人首都高速道路技術センター及び（株）イクシスリサーチと共同で首都高速道路などの高架橋で多く使用されている鋼床版Uリブ（U字型補強材）部の検査への適用を目指して，航空機機体や自動車ボディなどの産業分野での検査に使用されている3次元開口合成（3D-SAFT（SAFT：Synthetic Aperture Focusing Technique））アレイ検査装置Matrixeyeと，既に橋梁鋼床版の検査に使用されている探傷ロボットを組み合わせ，自走しなから微小な亀裂を検出できる橋梁鋼床版検査用UT（Ultrasonic Testing）システムを開発した。模擬試験体を用いて試作品の性能を検証した結果十分な欠陥検出性能を持つことを確認できた。