ジスプロシウムを使用しないモータ用高鉄濃度サマリウムコバルト磁石：資源リスクが低い高効率モータを実現するキーマテリアル

摘要

東芝は，資源供給や価格高騰のリスクが問題視されているレアアースのジスプロシウムを使用しない，耐熱性に優れた高性能磁石の開発を進めています。ネオジム磁石に比べ磁力が劣るサマリウムコバルト磁石において，磁力を増大させるために鉄の配合量を従来の15wt％から20～25wt％に増やし，当社独自の熱処理技術を適用することで高磁力化を実現しました。開発した磁石を搭載したモータの特性評価を行った結果，100℃以上の高温でも，ジスプロシウムを添加した耐熱型ネオジム磁石と同等のモータ性能を持つことを確認しました。