低·高周波治療が遅発性筋痛に及ぼす影響について

摘要

【目的】スポーツ選手のコンディショニングとして筋痛の緩和は重要な課題であるこ遅発性筋痛（DOMS）の対処法として鍼施術やストレッチング、温浴、各種低周波治療などが検討されているが、顕著な緩和効果は確認されていない。 そこで上腕二頭筋部に実験的なDOMSを作製し、筋硬度、痛み、深部痛覚閥値を指標に低·高周波治療器がDOMSに与える影響について検討した。 【方法】日頃運動習慣のない健常男子10名を対象とし、各被験者の上腕二頭筋部にDOMSを作成した。 施術·無施術群の2群の順序をランダム化し、両群は最低2週間以上の間隔を開けてクロスオーバーデザインにて実験を施行した。 施術群は、低·高周波治療器（モバイルサイバー9000：株式会社ブレス）のbasic·lowモードを用い、上腕二頭筋のtwitchを確認、至適強度とした後、刺激を3回行った。 評価は、生体組織硬度計を用い、上腕二頭筋腱部の組織硬度を測定し、肘関節屈伸時の痛みの程度はVAS法を用いた。 また痛覚閥値測定計にて、上腕二頭筋腱膜まで深部痛覚開催測定用電極を刺入し、痛覚閥値を測定した。