システム型ビジネスで新社会構想に貢献

摘要

日本の化学産業は最悪期を脱し，復活への道のりを歩みだした。「しかし，これまで化学産業は自ら新しい市場を生みだすことができなかった。このままでは化学への夢がなくなってしまう」と藤原健嗣社長は危機感を募らせる。旭化成はこれまでも時代の要請に応える経営を推進してきたが，次期中期経営計画で“地球環境との共生”と“健康で快適な生活”の2つをつくり出す経営方針を打ち出す。分社·持株会社別のなかで各事業がそれぞれの成長戦略に取り組んできたが，これからはすべての事業が同じ方向を目指し，経営を進める。さらに，旭化成の多様な部品部材，製品を集めたシステム型ビジネスを創出し，新社会構想に貢献していく考えだ。日本の新しい社会をつくり出す会社へ変容ざせるために“変わる旭化成”を目指す藤原社長に将来展望を聞いた。