SEG 2004に参加して

摘要

Society of Economic Geologistsの年会（SEG 2004）に，筆者は今回初めて参加した。 その報告をここにお伝えしたい。当年会は，2004年9月27日～10月1日，オーストラリア西部の都市パースにて開催された。 会場となった西オーストラリア大学（UWA）（第1図）は，パースダウンタウンより西に5kmほどのSwan River河口に面しており，構内はオーストラリア固有の大木が生い茂っている。 また構内からは徒歩で白砂の広がる川辺に足を運ぶことが出来，大変美しい学術環境である。 SEGの年会は，従来2年に一度専ら北米にて開催されてきた。 今回初めて北米以外での開催であったが，大変盛況であった。 世界中35カ国から740名の参加があった（詳細はSEG Newsletter No.60）。 このうち，北米大陸（米国およびカナダ）からの参加者は，今回わずか92名であり，"本場SEC国"以外の国からいかに多くの参加があったかがわかる。 資源地質学会（日本）からは，渡辺 寧氏と筆者二字，（共に産総研）が参加した。 折しもオーストラリアの鉱工業界は極めて盛況であったためか，年会には同国内鉱山会社からも，極めて多くの参加者が見られた。 国内幾つもの大学には，鉱床学研究グループが確固として存在し，それらからも多くの研究者が参加した。 また，大学研究機関と鉱山会社からなるpmd＊CRC（predictive mineral discovery Cooperative Research Center）という活動組織があり，新たな鉱床発見を促進するため，研究者と鉱山会社が密接な協力関係を結んでいることがわかった。