長崎県壱岐島地下水の化学的特性（修士論文）

摘要

壱岐島は福同市の西北西80kmに位置し，南北17km，東西15kmのや車高北に長い島である。 ほぼ全域が丘陵性の玄武岩台地からなり，高度100mを越える山地が占める面積は極めて少ない。 最も高い山（岳ノ辻）で標高は213mである。 耕地率が38％を占めていて農業が盛んであり，そのためにボーリングによる大規模な地下水開発が行われてきた。 これまで，壱岐島の地質に関する研究は松井（1958），竹下他（1987）等多いが，地下水についての地球化学的研究はほとんど行われていない。 本研究では壱岐島の地下水を全域にわたって採取し，試料の化学分析を行なった。 この結果に基づいて，多変量解析の一種である主成分分析を適用し，地下水の化学的特性を理解することを目指した。