高炉水砕スラグの再資源化に関する研究--粒土鉱物およびゼオライトの水熱合成とその吸着特性（修士論文）

摘要

製鉄プロセスにおける副生成物である高炉スラグの生成量は，年間約2，200万トンに達しており，これらの多くは，高炉セメント原料や路盤材として使われている。 しかし，土木建築事業の低迷や，石炭灰，汚泥などの他産業のリサイクル資材との競合によって，需要が伸び悩んでいるのが現状であることから，新たな用途開発が求められている。 そこで本研究では，高炉水砕スラグから高い吸着能をもつ機能性素材として注目されている，粘土鉱物やゼオライトを水熱合成することを試みた。