電力需給対策による当面のわが国石油·LNG追加需要と国際エネルギー市場

摘要

四月二六日、日本エネルギー経済研究所は、震災後の電力需給対策の結果、わが国の二〇一一年度の発電用石油·LNG需要が二〇〇九年度実績対比で石油が二～一四万B／D、LNGが六二〇～八六〇万トン追加的に増加する可能性がある、との分析をまとめて発表した。大震災によるわが国エネルギー需給構造に関する影響は、まさに関心を集める夏場にかけてまたそれ以降の）電力需給対策の関連で、石油·ガス火力の利用拡大が不可避となり、その結果、当面どの程度の追加需要発生にっながるのか、その際の燃料調達の課題は何か、という問題意識に基づいたものである。さらには、わが国による追加需要の発生が国際エネルギー市場全体にとってどのような意味を持つのか、という問題意識ももちろん重要であった。