トロピカミド，塩酸フユニレフリン，ジタロフェナクナトリウム混合点眼液を用いた白内障手術成績

摘要

トロピカミド（ミドリン~R P：T），塩酸フェニレフン（ネオシネジンコーワ~R ：P），ジクロフェナクナトリウム（ジクロード~R ：D）を混合した術前点眼液（TPD点眼液）を調製した．本点眼液を術前点眼液として使用し，術前·術後瞳孔径および縮瞳率について従来の方法と比較した．白内障手術を施行し3か月以上経過観察した19例25眼． TPD点眼液を使用した7例10眼（T－pD群），およびT， P， D液を点眼した12例15眼（単剤群）．術前にTPD群はTPD点目艮液を6回，単剤群はT， P， D液を計18回点眼し，執刀直前および術直後に瞳孔水平径を測定した．手術時間はTPD群10．0(+-)5．2（平均値(+-)標準偏差）分，単剤群9．0(+-)3．6分であった．術前瞳孔径はT－pD群8．65(+-)0．34（平均値(+-)標準偏差）mm，単剤群8．80(+-)0．49mmであった．術後瞳孔径は各々8．20(+-)0．35mm，8．37(+-)0．61mm，縮瞳率は各々5．1(+-)4．2（平均値(+-)標準偏差）％，4．8(+-)5．1％であった．両群に有意差はなかった． TPD点眼液従来の単剤点眼液と同等の散睦効果があった．